原江里菜 途絶えた連続予選通過から“立て直し”の好発進
静岡県の川奈ホテルGC富士コースで開催されている「フジサンケイレディスクラシック」の初日。原江里菜が5バーディ2ボギーの「69」でまわり、首位と2打差3アンダー3位につける好スタートを切った。
「ショートホールはほぼOKの距離についた」と、6番、9番の難度の高いパー3でバーディを奪い、勢いに乗った原。チャンスホールとなるパー5でも、2オンした5番では約20mのパットを2パットで沈めてバーディ。16番では残り77ydの第3打をピンそば1.5mに絡めてスコアを伸ばした。
「ヤマハレディースオープン葛城」で予選落ちを喫し、自身の連続予選通過記録が『55』でストップしたのは3週間前のこと。「『55でストップしたって騒がれているけど、歴代10番目の記録なんだからたいしたことないわよ』って、ある“大先輩”から言われて(笑)。吹っ切れましたね」。活を入れてくれた恩人の名前こそ明かさなかったが、それまで引きずっていた当時の落胆を、冗談めかして笑い飛ばした。
もう1つ立ち直るきっかけとなったのは、「ヤマハ-」での予選落ちのあと、29位で3日間をプレーした翌週の「スタジオアリス女子オープン」を挟み、再び予選落ちを喫した先週の「KKT杯バンテリンレディスオープン」だった。
「私自身、記録更新がかかっていたから、『ヤマハ-』での予選落ちが悔しいと思っていたけど・・・1試合ぶりに落ちても悔しかった」。3週間前に感じた悔しさは、記録だけに固執していたことが理由じゃない。そう気づけたことも、記録への未練を振り払い、原が再び前を向けるキッカケになった。
届きそうで届かないツアー2勝目。森守洋コーチからは、原が完璧を求めすぎて、試合中でも出来なかったことに対して、自分を追い込んでしまうストイックさが裏目に出てしまうことも指摘されたという。「ショットには手応えを感じている。あと2日は、自分に甘く(笑)、追い込まず気楽にやれたらいい」と、表情を明るくした。(静岡県伊東市/糸井順子)