首位独走は家族のチカラ 大山志保が好相性大会3勝目へ
国内女子ツアー「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」の3日目、12アンダー首位で出た大山志保が、5バーディ、2ボギー「69」でラウンド。好相性コースでスコアを3つ伸ばして通算15アンダーとし、後続との差を引き離して単独首位で最終日を迎えることになった。
スタートの1番で早速バーディを奪った大山。幸先の良い出だしに「ナイスバーディ!」とギャラリーが振り向くほど声を張り上げたのは74歳の父、晃さんだった。4番、7番と2つのパー3ではボギーをたたいたが、8番パー5で5m、9番では12mのバーディパットを決めた。入った瞬間、大山は背後のギャラリーに向かって振り向きながらのガッツポーズ。座って観戦していた父も、勢いよく立ち上がって拍手を送った。
後半にも13番でバーディを奪い、18番は下り4.5mのデリケートなラインをしっかりと読んでバーディ締め。最後にはグリーンを包み込んだ大歓声で、晃さんの声がかき消されるほどギャラリーを熱くした18ホールのプレーだった。
この日、会場でプレーを見守ったのは晃さんだけではない。母親のユリ子さん、そして長兄の秀樹さんも宮崎から駆けつけていた。「母が応援に来てくれるのは珍しいし、兄も公務員なのでなかなか県外での試合には来られないんです。今回は家族が支えになってくれているので」と、大山もいつも以上の気合いが入っている。
この日はショットに精彩を欠きながらも、パッティングで補い、気が付けば54ホールでの大会最少ストローク(昨年の横峯さくら「204」)を「201」に更新し、2位に3打差をつけていた。
今年から4日間開催となった年間最高額賞金大会。「優勝を意識しすぎず、自分のリズムを保ってスコアを伸ばすだけです」。後続を気にせず、得意のガッツポーズを連発できれば、おのずと2008年、11年に続く大会3勝目をつかむことになりそうだ。(兵庫県三木市/本橋英治)