2014年 日本女子オープンゴルフ選手権競技

首位浮上のウェイ・ユンジェ 亡き祖母への思いとともに

2014/10/04 20:28
ウェイ・ユンジェがメジャー初Vに王手。天国にいる祖母に朗報を届けたい

国内女子メジャー「日本女子オープンゴルフ選手権競技」3日目。9位から出たウェイ・ユンジェ(台湾)が出入りの激しいプレーの中で通算8アンダーに伸ばし、鈴木愛と首位に並んで最終日へ。前半4番でダブルボギーを叩きながらも7バーディを量産し、初のメジャータイトルに王手をかけた。

ウェイといえば、感情を前面に出した気迫あふれるプレーがトレードマーク。しかし、気持ちの入り過ぎはときに、優勝争いでマイナスに働くことも経験から学んでいる。「気持ちはどうしても出てしまう。明日も自分らしくゴルフをしたいけど、(気持ちを)抑えることを調整しながら頑張りたい」と、4年ぶりの優勝へのポイントに挙げた。

前週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」はエントリーしながら欠場。その理由は、同週の9月26日(金)に享年88歳で亡くなった祖母、シュウ・サイインさんの最後を看取るためだった。

「私はおばあちゃんに育てられて大きくなったので、自分の母みたいだった」というおばあちゃん子のウェイは、家族からの連絡を受けて急きょ帰国。病床にいる祖母に、最後の言葉をかけることができたという。「いつも横にいてあげられなくてごめんね。ゴルフを頑張っているから、安心して」。

「今も、ずっと見守ってくれているような気がします。明日は頑張りたい」。涙を懸命に堪えながら、うつむいていた顔を前に向けた。(滋賀県栗東市/塚田達也)

2014年 日本女子オープンゴルフ選手権競技