“プロ”になった山城奈々 堂々の2位タイスタート
昨年のクオリファイで19位に入り今季のレギュラーツアー出場資格を掴んだ山城奈々が、「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」の初日に6バーディを奪い、首位と1打差の2位タイにつけた。
ツアーデビューとなった今季開幕戦から、前週の「meijiカップ」まで17試合に出場。3月の「Tポイントレディス」から4試合、5月にも「ワールドレディスサロンパスカップ」から3試合連続で予選落ちを喫し、苦い思いを味わった。
だが、6月に入ると「ヨネックスレディス」で5位に入り、その後4試合連続で決勝ラウンド進出を続けている。「ちょうど6月ぐらいからスイングが良くなって。その良い状態のままプロテストにも挑めました」。7月末に行われたプロテストでは、トップ合格の山田成美には2打及ばなかったが通算5アンダーの2位で通過を果たした。
「今はやっと、プロとして臨んでいる感じがします」。
今季の開幕戦からツアープロとして戦っているが、山城の中では「やはり正式な会員ではなかったので、どうしてもプロテストに合格したかった。もし、今年ダメだったら、また来年挑戦するつもりでした」と、日本女子プロゴルフ協会の正規会員としての資格が欲しかったのだ。
8月に晴れてプロになったことで、精神的にもゆとりが生まれ、ゴルフの内容も上向きだ。この日はアイアンショットが冴え渡り、1メートル以内につけて奪ったバーディは4個。「オフからコントロールショットの練習をしてきて、最近それが身について安定してきました。今は自分の思ったところに飛んでいってくれますね」。
プロテスト前には左脇腹と背中を痛めた。「脇腹は良くなっています」と回復ぶりをアピールしつつ「まだ、背中は痛みがとれていないので、ラウンド後にはアイシングをしています」。沖縄生まれで20歳の新鋭は、痛みにも耐えながら、上位争いにしがみつく。(長野県軽井沢町/本橋英治)