佐々木慶子は代打キャディで自己ベストタイの2位
2002年の女子プロテストでトップ合格を果たした佐々木慶子が、「センチュリー21レディスゴルフトーナメント」でツアー13年目での初勝利まであと一歩のところまで迫った。6アンダー9位で出た佐々木は、1番、2番と連続ボギーをたたくが、4番パー5から4連続バーディを奪いリーダーボードを駆け上がった。
この日ティグラウンドが30メートル前方に設定され、316ヤードの9番パー4ではティショットをフェアウェイセンターに置き、残り49ヤードの2打目をピンに絡めてバーディ。後半に入っても15番で2メートルのバーディパットを決めて10アンダーまで伸ばした。
首位のイ・ボミと2打差で迎えた最終18番、ティショットを右サイドのバンカーに入れた佐々木は、ボールが少し沈んでいたがピンまでの距離を優先し9番アイアンを手にした。しかし、ボールはバンカーのアゴに当たって脱出しただけ。「10アンダーで上がれないとチャンスはないと思った。脱出できたから(パーは狙えるし)想定内のミス」。しかし3打目をピンに寄せることが出来ずボギーフィニッシュとなった。
2004年「富士通レディース」以来の2位はツアー13年間で自己最高に並ぶ好成績。4年前に産休をとり一時ツアーを離れたため、母親となってからの最高位。それを支えたのは、今週急遽キャディをすることになった松村卓(たかし)氏のおかげだという。「いつもは藤田幸希のキャディをしているけど、今週彼女が欠場になったからお願いすることにした。よく練習ラウンドを一緒にしているから、彼なら私のアイアンの距離とかも把握しているから」。
いつもはコースメモに細かくチェックした情報を書き込み、自身の目で距離を判断してクラブ選択を行う佐々木。しかし「今週はコースがきついから、頭を使わないように全部キャディにやってもらったので助かった」と、打つことだけに集中した。
「ショットの内容は先週(予選落ち)と変わらないけど、クラブのジャッジが勉強になった。自分の普段やっているゴルフは攻めすぎているのがよくわかった」。代役とのコンビで自身のマネジメントを気づかされた。松村氏とのコンビは今回だけになるが「幸希とのコンビが解消になったら、お願いしようかな」と小さく微笑んだ。(静岡県伊豆の国市/本橋英治)