ルーキー・藤田光里が自己ベスト「65」で4差2位に浮上
千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コースで開催されている「ニチレイレディス」の2日目、生涯自己ベストスコア更新となる「65」をマークした藤田光里が、通算6アンダーの2位タイに浮上。今季「スタジオアリス女子オープン」、「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」に続く3度目の最終日、最終組でツアー初勝利に挑む。
8時9分にティオフした藤田は、1番で4メートルのミドルパットを沈めて幸先良くスタート。「5、6メートルの距離がいつも以上に入った」と、前半は5つのバーディを量産してリーダーボードを駆け上がった。迎えた後半もその勢いは止まらずさらに4つ。ボギーはトータル2つに留めた。
奪った9つのバーディのうちの6つは全て5メートル以上の距離を残したバーディパット。面白いようにカップに沈むボールを見て、「なんだか気持ち悪い(笑)」と思ったのが藤田の率直な感想だ。ショート気味に打つ癖を修正するために、今季はパットをカップオーバーさせることに課題を置いた。この日ショートしたパットは1回のみ、果敢に攻めた結果だった。
2013年にプロテスト合格、同年の新人戦を制し、翌年のシード権を懸けたファイナルQTではトップ通過を果たして順調な歩みを見せた。そんな藤田が1年前の自分と、今の自分をどう見るか――。「(昨年は)プレッシャーや、自分の成長に悩み、クラブを握ることが恐かった。今はただ練習してうまくなりたい、上位に入りたいという気持ちしかない」。この1年で、プロとしての技だけではなく、精神的にも成長を遂げた。
今週は妹の美里さんが、キャディとして帯同。「妹が担ぐと予選落ちするって周囲から言われて(笑)。それはかわいそうなので、今週は気を引き締めて頑張ります」。“初優勝”という周囲の大きな期待を背負っても、もうそんなプレッシャーに負ける藤田ではない。(千葉市若葉区/糸井順子)