飛ばし屋健在!産休明けの福嶋晃子 復帰第1打は余裕の280ヤード
「1番のティショット?今日イチでしたね」。兵庫県の関西ゴルフ倶楽部で開幕した国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の初日、産休明けツアー復帰戦となった福嶋晃子は、3バーディ、3ボギーの「72」とし、イーブンパーの33位タイとまずまずのスタートを切った。
前日のプロアマトーナメントに出場し「不安でいっぱい」と苦笑いを浮かべていた福嶋。しかし第1ラウンドのティオフでは、前日までの緊張はなく「朝起きて、『先週まで試合に出ていたっけ?』みたいな感覚でした」と、ベテランは本番の強さを発揮。いつものルーティンでアドレスに入った。
1番402ヤードのパー4。ティショットは快音をあげて飛び出すと、残り100ヤード杭付近まで転がった。若手で飛ばし屋と呼び声の高い渡邉彩香を約30ヤードほど超えて行った福嶋のボールは、単純に逆算してもランを含めて280ヤードを稼いだ。
“ツアー屈指の飛ばし屋”はやはり健在。これには見ていたギャラリーも興奮し、感嘆のため息が漏れた。「振ってないけど、完全に芯を捕らえていたからあれくらい飛ぶんですね」と自身も会心のショットに感心。今はフルショットでクラブを選択するのではなく、1クラブ大きい番手でのハーフショットを基本としている。第2打はピッチングウェッジでグリーンを捕らえ、2パットのパーでスタートした。
復帰後、一番に不安を抱えていたのはパッティング。トーナメントを離れ、“芝離れ”してしまった感覚は未だ取り戻せていない。「私らしさがない。本当はこのつるっとした早いグリーンが好きなのに、結局最後まで掴めずじまい・・・」。それでも3パットは2回にとどめ、まずまずの滑り出しとした。
「明日はどうなるか分からない。でもどうにかもうちょっと頑張りたい」。クラブハウスで待つ愛息の応援を味方に、明日は予選突破の壁に挑む。(兵庫県三木市/糸井順子)