2014年 アクサレディス in MIYAZAKI

独走から一転・・・藤田幸希、土壇場で逆転され涙

2014/03/30 19:05
3年ぶりの優勝へ独走かと思われた藤田幸希だったが、土壇場での大逆転劇で惜敗を喫した

国内女子ツアー第4戦「アクサレディス in MIYAZAKI」の最終日。3年ぶりとなるツアー通算6勝目が懸かった藤田幸希は、終盤の失速で渡邉彩香に大逆転負けを喫した。

2打差リードで渡邉と同じ最終組からスタートした藤田は、2番、4番でバーディを先行させる好調な立ち上がり。6番では足場の悪いライにボールが捕まり、不運も重なってダブルボギーを叩いたが、7番からはキレのあるショットでピンに絡ませ、3連続バーディ。前半を終えて2位との差を4打差に開き、流れを完全に掴んだかと思われた。

13番のバーディで5打差とし、ゴールまであと5ホール。しかし、終盤でティショットが曲がりはじめ、14番からの連続ボギーで失速すると、最終18番(パー5)を残して渡邉に1打差に迫られた。すると、飛距離を武器に持つ渡邉が第2打をグリーンサイドまで運び、チップインイーグルで逆転。もう後のない藤田は、グリーン奥から4打目のアプローチを入れるしかなかったが、無情にもボールはカップを逸れた。敗北を認めた瞬間は天を仰ぎ、ただ苦笑いするしかなかった。

「後半でこんなゴルフをしていたら勝てないですね。相手がイーグルでしたから、もう笑うしかなかった。自分も返しのアプローチは入れてやろうという気持ちで打ちましたが、ライも悪くていい結果にはなりませんでした」。

前日に語っていた、長く苦しみ続けてきたパターのイップスは嘘のように6つのバーディを量産した藤田だったが、この日は渡邉の気迫の前に屈した。「良いゴルフにはなってきているので悔しいですけどね」。そう笑顔で気丈に語った藤田の頬には、涙の跡が残っていた。(宮崎県宮崎市/糸井順子)

2014年 アクサレディス in MIYAZAKI