ローカルルールの不安、再び?
4月に新潟地方を襲った低温と長雨の影響は、ヨネックスカントリークラブのコース管理にも大きな影を落としたという。同コース、グリーンキーパーの緑川徳男さんはこう説明する。「例年、11月に水はけを良くするために芝に切り込みを入れて、暗渠工事(地下にパイプを埋めて水を流す工事)した部分へ水が流れるようにしています。3月初めは気温が高かったのですが、4月に2週間ほど続いた低温と雨が、予想外でしたね」。
その結果、コース内の水はけの悪いホール、15番や17番、18番などには無数の切り込み跡が残る結果となり、その上に砂をまいたが、溝を埋めきることはできなかった。致し方無い状況により、今週の「ヨネックスレディス」では、3月末に行われた「アクサレディス」以来のローカルルールが設定されることとなった。
ルール運用で揺れた3月の同大会。その反省も生かし、協会は選手ロッカーにルールを掲示する一方で、選手からの質問には丁寧に対応。すでに10名弱の選手が確認に訪れたという。
ここで、そのルールの一部を紹介しよう。
(1)No.15、No.17、No.18の「芝草を短く刈ってある区域」にある球は、罰なしに拾い上げてふくことができる。球を拾い上げる前に、プレーヤーはその位置をマークしなければならない。球を拾い上げたあと、プレーヤーはその球を元の位置より、1クラブレングスの範囲内で、ホールに近づかず、ハザード内でもないパッティンググリーン上でもない所にプレースしなければならない。プレーヤーは自分の球を1度だけプレースすることができ、球がプレースされた時点でその球はインプレーとなる。球を拾い上げる前にその位置をマークしなかったり、クラブで球を動かした場合、1打の罰を受ける。
(2)スルーザグリーンの芝の切り込み跡は修理地とみなされる。しかしながら、芝の切り込み跡がプレーヤーのスタンスの障害となっていても、それ自体は規則25-1に基づく障害とはみなされない。球がその切り込み跡の中にあるか、触れている場合、またはその切り込み跡が意図するスイング区域の障害となる場合、規則25-1に基づいて救済を受けることができる。芝の切り込み跡はすべて同じ切り込み跡とみなされる。
この他に、計5つのローカルルールが設定されている。一読して、すべてを理解できる選手がどれだけいるだろうか、という不安がよぎる。細かいミスや解釈の違いによって問題が起きないことを、ただ祈るばかりだ。(新潟県長岡市/今岡涼太)