2012年 マスターズGCレディース

「目指すのは優勝だけ」 大山、来季出場権への戦い

2012/10/18 17:33
優勝を狙うには格好の舞台。大会連覇で来季出場権を掴むことができるか

大山志保ポーラ・クリーマーとのプレーオフにもつれこんだ昨年の「マスターズGCレディース」最終日。大山が3ホール目でバーディを奪い決着、08年大会を制して以来となる3年ぶりの復活勝利を飾ったことは、今も記憶に新しい。

09年シーズン序盤に左ひじを痛めて以降はツアー離脱を強いられ、手術、リハビリを経て翌10年の9月に復帰。ようやくの復活を果たして迎える今シーズンは高い期待が寄せられていたが、開幕前に左肩を痛めるアクシデントに見舞われる。軟骨損傷と診断された左肩は回復が遅れ、今季初戦は7月中旬の第18戦「スタンレーレディス」までずれこんだ。

LPGAの規定において、シード選手は年間において出場義務試合(2012年は20試合)が定められており、これに満たない場合はシード権獲得圏内(賞金ランキング50位)に入ってもその対象とはならない。大山はスタンレー復帰時点で既に20試合には達せず、来季の出場権を得るためには残り試合で優勝するか、年度末のQTで上位突破するしか道はない状況だ。

「シードは無理なので、目指すのは優勝だけ。優勝しなければ(ツアー最終戦の)リコーにも出られない。あと4試合あるので、チャンスをものにできるように何とか頑張りたい」。

07年大会では、およそ2年4ヶ月ぶりとなる予選落ちを喫し涙に暮れ、その翌年に悔しさを晴らす勝利。そして、3年後には完全復活を告げる勝利を遂げた。大山にとって、さまざまなドラマの舞台となっている今大会。先週の「富士通レディース」では今季ベストの3位タイに入り、「すごく良い形で今週に臨める」と弾みもつけた。ディフェンディングチャンピオンが、さらなるドラマを生み出す準備は整っている。(兵庫県三木市/塚田達也)

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