悔し泣きの天沼、プレーオフでまたも惜敗
2010/07/04 18:16
「残念ですね、悔しい」。プレーオフで敗れ、クラブハウスに引き上げてきた天沼知恵子は俯きながら話し始めた。
「日医工女子オープン」最終日、一時は2位に3打差をつけて単独首位に立ったが、10番で痛恨のOBを叩きトリプルボギー。一気に貯金を吐き出したが、その後はパープレーで踏ん張って、最終18番を1打差リードで迎えていた。
3打目はピンまで残り102ヤード。「ジャッジミスか、ショットミスか分からない」と、振り返るこのショットは、大きくショートして手前カラーへ。「下が湿っていたし、水を含んでその分飛ばなかったのかも知れない。気合いが入っているから、飛ぶかと思ったんだけど」。このホールをボギーとして辛ヒョンジュとのプレーオフへ突入した。
過去、5戦全敗というプレーオフとの相性の悪さも「何ホールでもやってやろうという気持ちだった」と、心が挫けることは無かった。それでも、途中からぶれだしたティショットがここでも右のラフへ捕まり、3打目はかろうじてグリーンに載せただけ。パーセーブ出来ずに、4年ぶりの優勝は手の平からすり抜けた。
この日、スタートホールからお揃いのKissmarkのウェアを着て天沼を応援していた古屋京子、加藤玲麻、近藤飛佳里、趙純華の4選手。天沼は「後輩選手もずっと応援してくれていたし、あの子たちの見ている前で勝ちたかった」と話すと大粒の涙をこぼした。「自分が頑張ることでしか伝えることが出来ないので・・・」。この日、優勝することは出来なかったが、きっとその想いは伝わったに違いない。