3連覇は無理か!?全が痛恨のOBで43位タイの出遅れ
国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」の初日、大会3年連続優勝を狙う全美貞(韓国)が、首位と7打差のイーブンパーで43位タイと出遅れてしまった。その要因となったのは10番ホールでのOBにほかならない。
スタートの1番で幸先の良いバーディを奪った全は、3番でもバーディを奪い2アンダーまでスコアを伸ばした。ところが、その後はチャンスを迎えることができずにパーセーブを繰り返したが、9番でボギーを叩いてしまった。
その悪い流れを引きずった状態で迎えた10番のティショット。右サイドは谷になっていて、左サイドは斜面になっているホールで、全の放ったボールは左サイドのカート道路方向へ飛んだ。観戦していたギャラリーに当たることはなかったが、カート道路の左脇20センチのラフに止まった。
そこで待機していたフォアキャディのボランティアの方は、OB杭の位置を確認したが、OBの合図となる赤旗も、暫定球が必要な青旗も揚げずボールを見守っていた。すると、ボールの位置に来た全は不安そうな表情を浮かべ「北田さん、確認お願いします」と声を出した。
ボールが2つある杭の外側にあるように見えたからだ。微妙な位置だったため、競技委員を呼び、計測用の紐を杭の内側の線で結び、同じ組でラウンドする古閑美保なども加わって確認したが、わずか2センチ程度外側にあることが判明し結果はOB。
ティショットを打ち直す(3打目)ためにティグラウンドに戻ることになったが、全の表情は憮然としたものだった。競技委員に「なんでカートのすぐ横がOBなのか、普通に打てる位置なのに、あの杭の位置はおかしいですよ」と抗議をする全だが、競技委員は「そうね、参考意見として聞いておくわ」となだめるしかなかった。
このホールでトリプルボギーの7を叩いた全は、2オーバーまで後退してしまった。しかし、終盤の17番、18番を連続バーディでフィニッシュし、イーブンパーまで盛り返すことができた。自身初の大会3連覇には、6打差を追い上げる必要があるが、上がり2ホールが良かっただけに、2日目の前半に大きくスコアを伸ばせば、まだ可能性は残っている。