「なにをやるべきか見直す」 渡邉彩香はオフで初心に帰る
女子プロゴルファーの渡邉彩香が17日、新宿高島屋(東京都渋谷区)で行われた契約を結ぶデサントゴルフのイベントに出席。ワンポイントレッスンなどを行いファンとの交流を楽しんだ。「あまりこういうイベントもないので楽しかったですし、結果が出てない中でもたくさんの人が集まって『応援してます』って声をかけていただけるので元気をもらえる」と笑顔で話した。
プロ12年目の今季は、開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」での6位が最高位。7月の「資生堂レディス」から9試合連続予選落ちを喫するなど、シーズン中盤から終盤にかけては苦しい時期が続いた。32試合に出場してトップ10入りは2回にとどまり、メルセデスランキング71位でシード権を喪失。11月には4年ぶりに予選会(QT)のファイナルステージに出場したが、QTランクは55位にとどまり、来季前半戦のフル出場権は得られなかった。
12月に入り、「今まではシーズンが終わった瞬間から休みなくトレーニングをして、年末には筋肉痛みたいな過ごし方をしていた」という例年とは、一味違うオフを過ごしていると話す。「体のコンディションを整えることに集中して、食事やトレーニングの仕方に気をつけて過ごしている。まだゴルフの練習を“ガッツリ”みたいな感じではない」。少しだけゆっくりとした毎日を送っている。
シードを失ったからこそ、気づくことができた反省点もある。「ここ数年は高い目標を立てて自分を鼓舞して、そこに向かって止まることなく走らなきゃいけないって感じだったんですけど、近くの目標がおろそかになっていた」。一度立ち止まり、自らを見つめ直す時間も持った。「今まではがむしゃらに走ってきた感じだったので、ことしは一度ちゃんと考えるじゃないですけど、なにを一番にやるべきかを見直す過ごし方をしている」と初心に帰っている最中だ。
来年のスケジュールについては思案中としたが、「来季は小さい成長を積み重ねていきたい。自分が成長したと思えるようなところを増やしていけたら」。ツアー5勝の30歳が、再起に向けて前進を誓った。(編集部・内山孝志朗)