金田久美子はQTランク51位に涙 「ことしダメなら難しいと思っていたけど…」
◇国内女子◇QTファイナルステージ 最終日(1日)◇葛城GC宇刈コース(静岡)◇6421yd(パー72)◇曇りのち晴れ
55位タイから来季の前半戦フル出場可能な35位前後に入るには、4つは伸ばしたい。“裏街道”のインスタート1組目で回った金田久美子は17番までに2バーディを先行させたが、その後に3ボギー。終盤の6、7番でバーディを奪ったが、1つ伸ばすにとどまり「71」で終わった。
「きょうは伸ばすしかないと思っていたけど、あんまりパットも入らなくて」。通算4オーバー。通算スコアがタイの場合は最終日のスコアが良い方が上位となるカウントバックで、QTランクは51位となった。単純な今季の実績で言えば、第1回リランキングまでの16試合で出場できたのは2試合だけ。現地ウエーティングなどで数試合に出場できてもフル参戦には及ばない。
メルセデスランキング63位で迎えた2週前の「大王製紙エリエールレディス」は体調不良で2ラウンド終了後に棄権。発熱で寝込み、5日も家を出られなかった。練習再開後は「思ったより球が打てた」と言うものの、ベストコンディションで今週を迎えられたわけではない。
来年のことを尋ねられて、声を詰まらせた。「本当はことしがダメなら難しいなと思った時もあって」。一時は引退も頭をよぎった。しかし、その言葉を撤回するように続けた。「オフの厳しいトレーニングとか耐えられるかなとも思ったけど、いまはモチベーションを上げて、来年のリランキングを目指して頑張りたいです」。嗚咽混じりの小声を吐き出した。
2022年10月「三菱電機レディス」で「11年189日」ぶりのツアー最長ブランク優勝を飾った。それからまだ1年と少し。34歳の“元祖天才少女”はまだ自分の可能性を信じている。(静岡県袋井市/加藤裕一)