原英莉花は昨年のV逸リベンジへ「勝つことでしか吹っ切れない」
◇国内女子◇ニトリレディスゴルフトーナメント 初日(24日)◇小樽CC (北海道)◇6695yd(パー72)◇晴れ(観衆1308人)
1オーバーで折り返した原英莉花が後半だけで4バーディを奪い、3アンダー「69」と上位につけて滑り出した。
難関16番パー4ではラフからのセカンドで池につかまり、2mを沈めて何とかボギー。18番でも右ラフから右奥にこぼしてスコアを落とした。「そんなに自分の中でティショットも荒れてなか…荒れてるのかな…荒れてるなあ」と苦笑交じりに振り返ったように、結果ほどイメージは悪くなかったという。ドローを打ちにいってチーピンが出るといった最も嫌うミスが出ていなかったためだ。
5mを決めた1番のバーディから勢いを取り戻す中、アイアンショットの修正にも成功した。意識したのはインパクトからフォローにかけてのスピード感。「“ショボーン”というか、サラッと振ってしまっていたから、うまくコントロールできていなかった。“ビュン!”と振ったら、出球が安定してピンに絡んでくれた」。力強さを増した振り抜きから、少し高さを抑えたボールでピンを攻め込んだ。
前年大会は初日から首位を守りながら最終日に逆転負けを喫した。「あんまり過去を引きずらないタイプですけど、ちょっと引きずりました。もう、なんか勝てないのかなって思った時期もありました」と明かすほどダメージは大きかった。1年前に刺さった“トゲ”は、いまも胸に残ったまま。「勝つことでしか吹っ切れないと思います」
例年に比べてかなり軟らかい小樽CCのグリーン。初日からピンをサイドに振ってくるセッティングにも「ガンガン攻めて、いいスコアを出せたら。気持ち的にも『1位』を見て復帰戦に挑んできたのに、この“中間っぽい”スコアを続けたくない。それに慣れたくないというか…」と自らを奮い立たせる。
求めるのは、腰の手術から復帰後の3試合で上位に絡めなかったモヤモヤを吹き飛ばすようなビッグスコア。「過去の(小樽CCの)イメージとかが邪魔してくるときもある。イメージを消して、克服して、この違う景色の小樽に勝ちたい」と強い気持ちが言葉になってあふれた。(北海道小樽市/亀山泰宏)