国内女子ツアー

「子どもを2人、なら早くしないと」 有村智恵の“妊活”への思い

2022/12/14 17:05
休養を決めた有村智恵(写真は2022年住友生命Vitalityレディス 東海クラシック)

11月に妊活のため休養を発表した女子プロゴルファー有村智恵が14日、クラブ契約するヤマハ主催のファンイベント(千葉県市原市)に登場。35歳が決断に対する思いを明かした。

「今回スパッと決められたのは、復帰したい思いが強いから」。ゴルフを始めたときから、ぼんやりと子どもの前でプレーする自身の姿を思い描いてきた。「前は、それを望むならゴルフを辞める選択が多かったと思う」と苦労する先輩の姿も見てきたが、ゴルフを諦めることは考えなかった。

出産についての年齢や、ツアー復帰後に子育てを手伝ってもらう両親のことを考えるとタイムリミットも頭をよぎる。ただ、全国を転戦し、身体を追い込むトレーニングなど、プロゴルファーの生活は必要なタイミングでの通院など妊活への支障も大きい。

穏やかな気持ちで過ごしたほうがいいとも言われたが、試合に入れば「戦闘モードに入る」ためにそうは言っていられない。「子どもを2人持ちたいという願望もある。となると、早くしないと。1回スイッチを切らせてもらおうと思いました」と休養に踏み切った。

一方で、ファンにどう伝えるかはすごく悩んだ。「あまり広めたくない思いもあったけど、うそをつきたくない気持ちもあった」とデリケートな話題、しかもいつ復帰できるかは自分でも分からない。迷った末、『妊活に専念するため』とSNSを通して率直な言葉で思いを伝えた。「プラスな反応を頂いて、こんなにも理解してもらえるんだとうれしかった」と今は少しほっとしている。

「今までは努力すれば叶えられる目標だったけど、子どもに関してはそれがない」と、プロ17年目で挑戦する目標にこれまでの経験は通用しない。「もし子どもを授からなかったとしても」と笑顔がこぼれた。