「悔しいけど、それよりも…」 19歳・川崎春花は金田久美子の“トドメの一打”に最敬礼
2022/10/30 16:52
◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント 最終日(30日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6550yd(パー72)
2打差を追う最終18番(パー5)、2オンに成功したルーキー川崎春花の腹は決まっていた。首位の金田久美子は3オンして3m強のバーディチャンス。「金田さんが決めてくると思って攻めました。ショートだけは…と」。15mのイーグルトライがカップを大きくオーバーしても笑顔だった。
出だし1番(パー5)で3パットボギーが先行したが、前週2勝目を挙げたばかりの19歳は底力を見せた。4番でロングパットを沈めて最初のバーディを奪うなど食い下がり、サンデーバックナインでは1打差に迫って重圧をかけた。
「でもやっぱり、(相手が)最後まですごく強かった」。金田が先にピンそばに絡めた17番、上から4mほどのバーディパットは簡単に打ち切れるラインではなかった。「17番もそうですけど、“トドメの一打”みたいなものがあった。最後になるにつれて、気持ちの強さを感じました」と振り返る。
「悔しいですけど…」とつぶやいた後で、自分でもうまく言葉にできない感情を明かす。「最後は応援じゃないですけど…なんて言うんですかね…悔しいという気持ちよりも、おめでとうございますじゃないけど、そういう風に思います」。金田は11年ぶり涙の2勝目。目の前で見届けた先輩プロの歓喜に心を揺さぶられた様子だった。(埼玉県飯能市/亀山泰宏)