ノーベル賞・吉野氏から“しぶこさん” 渋野日向子は仰天
◇国内女子◇スタンレーレディスゴルフトーナメント 事前(10日)◇東名CC(静岡)◇6572yd(パー72)
賞金ランキング2位の渋野日向子はプロアマ戦で調整し「とても大切な試合になる」と、同1位の申ジエ(韓国)が不在の大会に力を込めた。前日にはノーベル化学賞の受賞が決まった吉野彰氏(71)が記者会見で、渋野の「AIG全英女子オープン」制覇を引き合いに子どもたちへエールを送った。8月の「ニトリレディス」プロアマ戦で2018年に医学生理学賞を受賞した本庶佑氏(77)と一緒に回ったのに続くノーベル賞との“縁”に、渋野は「ノーベル賞を取られるような方に知っていただいているのは、ありがたいです」と恐縮しきりに語った。
この日の朝、テレビでニュースを見ると聞きなじみのある呼び名が聞こえた。声の主は、日本人27人目(受賞時に米国籍の人を含む)のノーベル賞受賞が決まった吉野氏だ。記者団に子どもたちへのメッセージを求められ「私自身もそうだけど、子どものころに誰かにきっかけを与えられて、自分の将来を決めていく時期がある。私の場合は確か小学3、4年生だった。全英オープンで“しぶこさん”が優勝されましたよね。明るい話題で日本が大騒ぎするようなことが、子どもにとって自分の将来を決める一つのきっかけにしてもらえれば良い」と答えていた。
本庶氏が今後やりたいことを問われ「エージシュート」と答えたのに続き、ゴルフの話題が2年連続でノーベル賞受賞決定会見の場で飛び出し、渋野は「びっくりしました。“しぶこさん”って『え?誰?』って(笑)。そしたら私の名前だったんで」と驚きを隠せない様子で話した。
約860万円差で追う申が開幕3日前に左足首痛により欠場を決めたことで、自身初の賞金ランク1位に踊り出る可能性がある。週末に関東地方を直撃する恐れのある台風19号の影響で競技が短縮される可能性はあるが、54ホールを行った場合は大会単独2位以内でトップに上がる。
「2日目の天気予報を見ると厳しそうだとも思うので、初日に上位にいないとなかなか上に行くのは難しいと思う。雨と風があるのと思うので、まずは耐えのゴルフをしたい」と意気込んだ。(静岡県裾野市/林洋平)