2018年 日本ツアー選手権森ビル杯

狙って決めた全英行き!日本勢は市原弘大ら最多タイの10人に出場権

2018/06/04 07:25
2シーズンぶりにピンポイントで復活した臼井キャディとのタッグだった

◇国内男子◇日本ツアー選手権森ビル杯 最終日(3日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7384yd(パー71)

今週、市原弘大のバッグを担いだのは、2016年シーズンでキャディ業を引退した臼井泰仁(うすい・やすひと)さん。臼井さんは現在、宮城県石巻市で親が経営する「盛信冷凍」という水産加工会社に勤務しているが、今大会だけ2シーズンぶりにキャディとして復活した。市原は優勝により、今季ここまでの獲得賞金上位2位の資格で「全英オープン」の出場権を獲得した。

市原がエースキャディと呼ぶ臼井さんだが、その計算は緻密だった。「ミズノ(オープン)で(全英行きの)チケットは4枚あるけど、新しいコースで弘大さんに向いているか分からない。だから、4枚のチケットを捨ててでも、こっちの2枚に懸けようと思っていました。毎年、(上位2位の獲得賞金が)3300万円くらいだから、2月ごろには『宍戸までに400万円稼いでおいてください』って言っていて、関西オープンで10位に入って400万円を超えてメッセージが来ました。でも、こんなにうまくいくとは…」

市原は過去2回の海外メジャー出場はともに「全英オープン」(2012年、16年)で、「思い出だらけ」という大会。今年の開催コースであるカーヌスティも、“バンデベルデの悲劇(1999年)”をテレビで観て強い印象があるという。一方の臼井キャディも初めて行った08年大会(松村道央のキャディ)で「風も強くて、何もできなくて」と自身の成長を誓った。二人の思いが通じて、初優勝とともに全英切符を手に入れた。

これで、今年は日本人10人が「全英オープン」出場権を手に入れた。10人は2000年大会(セントアンドリュース)と並び、過去最多タイとなる。

◆2018年「全英オープン」出場権を持つ日本人選手
松山英樹宮里優作小平智池田勇太谷原秀人秋吉翔太川村昌弘小林正則時松隆光市原弘大

2018年 日本ツアー選手権森ビル杯