2018年 日本ツアー選手権森ビル杯

韓国の谷口徹?46歳Y.E.ヤンはアメリカを再び目指す

2018/06/02 20:14
アジア人唯一のメジャー覇者は日本で爪を研いでいる

◇国内男子◇日本ツアー選手権森ビル杯 3日目(2日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7384yd(パー71)

火曜日の夜。水戸市内の焼き肉店に、今大会に出場するほとんどの韓国人プロと、その家族たちが集まっていた。会を主催したのはY.E.ヤン。今季から日本ツアーに復帰すると、2戦目の「中日クラウンズ」で日本ツアー12年ぶりの優勝を果たした“兄貴分”の優勝記念パーティだった。

46歳。アジア人唯一の海外メジャー覇者という実績もピカイチだ。50歳で国内メジャーを制した谷口徹の言葉が重いように、ヤンの言葉は後輩プロたちにとっては貴重だ。

キム・キョンテは言う。「良いとき、悪いときにどういう気持ちでやればいいとか、すごくいいことを教えてもらった。アメリカのシニア(チャンピオンズツアー)も狙うと言っていて、その気持ちがすごいですよね。45歳を超えたのにまたアメリカを狙うとか、そういうのが大事ですよね」と、おおいに刺激を受けたという。

3季ぶりVを目指すキム・ヒョンソン。パナソニックOPのリベンジなるか?

キム・ヒョンソンは3週前の「日本プロ」で予選落ちした後、悩んでいたパッティングをヤンに教えてもらったという。「お前たち若いんだから、なんでできないの。もっと頑張れって…」。今週もサムギョプサルをつまみながら励まされ、3年ぶりの優勝を狙える位置で最終日を迎えている。

各テーブルを回りながら、ヤンは様々なことを伝えていった。たとえば、「うまく打とうとするな。プロなんだからうまく打つのは当たり前」。スイングを気にすることが多い韓国人選手たちに、そこで立ち止まらずにもっと上の次元を見ろというアドバイスだ。別の選手には「怖がらずに思い切り打て。遠くに打った人間ほどチャンスがある」と背中を押した。

ちなみに若い日本人選手へのアドバイスは?とヤンに直接聞いてみると、「もう少し良いスイングをした方がいい選手が多いかな」という答えだった。(茨城県笠間市/今岡涼太)

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