石川遼「バーディの数だけは負けたくない」
◇国内男子&アジアン◇レオパレス21ミャンマーオープン 事前情報(24日)◇パンラインゴルフクラブ (ミャンマー)◇7103yd(パー71)
2018年2戦目を迎える石川遼は24日(水)にプロアマ戦に出場し、翌日の開幕に備えた。前週のシンガポールに続いてミャンマーも初訪問で、昨年から開催コースとなったパンラインゴルフクラブの難度にも納得した。
前週の火曜日に痛めた首から肩甲骨にかけての痛みも「ほとんど良くなったので、そこに関しては問題ないです」という。30℃を超える気温はシンガポールと同じだが、湿度は90%台から30%台に下がり「最高ですね。朝は涼しくて。先入観なく来たのでこんなに違うものかとビックリしました」と話した。
23日(火)に初めてプレーしたパンラインゴルフクラブ。ヤンゴンの西にあるゲーリー・プレーヤー設計の18ホールを「アジアには良いコースがいっぱいある。日本にはあまりないような…アメリカに近い感じが多い。グリーンが特徴的で短いパー4もあるし、ピンポジションや選手によっていろんな攻め方があるのがおもしろい」と評した。
例に挙げたのが15番(パー3/223yd)。左右にあるバンカーの端から、それぞれグリーン面が中央にかけて下っている。そのため、ショートサイドからのバンカーショットを強いられた場合、ピンに向かって下り傾斜が待っている。
プロにしてみれば、左足上がりのライ、グリーン面でピンまで上りになるバンカーは、距離が短くてもやさしく感じられる。「バンカーとグリーンエッジとの間の距離が短いと、また難しいと思えるんですけどね」。入れた場合のバンカーショットが難しいから、ピンを狙う一打にプレッシャーがかかる。カップからティグラウンドにかけて、プレーヤーにかかる重圧が連鎖するため「技術的にも、心理的にも選手を育ててくれる。勝つためにはショットが良いのは大前提だけど、そこに視野の広さも求められる」と分析した。
16位で終えた前週の「SMBCシンガポールオープン」は4日間のバーディ数(21)で全体トップを記録。まだスイング構築の過程の途中で「その場しのぎにならないように」と中長期的な視野は崩さないが、「バーディの数だけは負けたくない」という。初体験のコースでもアグレッシブな姿勢を貫きたい。(ミャンマー・ヤンゴン/桂川洋一)