宮崎からオーガスタへ 松山英樹の今年唯一の国内戦が開幕
◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 事前情報(15日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎) ◇7027yd(パー71)
今季国内ツアー初戦を迎える松山英樹は、尾崎将司と宮里優作と同組で予選2日間をラウンドする。松山と尾崎が同組になるのは、これが2回目。「すごく楽しみ」という松山だが、2人には薄からぬ因縁が存在している。
2013年、松山がプロ初優勝を飾った4月の「つるやオープン」では、初日に当時66歳の尾崎がレギュラーツアーで史上初のエージシュートとなる「62」を出して首位発進。また、初めて2人が同組となった6月の「ダイヤモンドカップ」では、松山がすぐにプロ2勝目をマークした。4年ぶり2度目の同組ラウンドでは、いったいどんなドラマが待ち受けているだろう?
3週間前の「WGC HSBCチャンピオンズ」(中国・上海)から取り組み始めたスイング改造は、まだこれが実戦2試合目。「来年4月に向けて、良い状態でプレーするために取り組んでいる」と、来年の「マスターズ」を意識したタイムラインを組んでいる。
この日、記者会見を行ったブルックス・ケプカも「昨年のHSBCでアダム・スコットから『HSBCからマスターズに向けて準備を始める』という話を聞いた。そのアドバイスに従って、この時期はギアを上げていきたいと思っている」と、ぴったり同じ内容を語っている。吐く息が白さを増す年末にも、超一流プロたちの頭の中には、すでに春がインプットされているのだ。
「優勝を目指したいけど、それ(スイング、ショートゲーム、パッティングを含む大きな見直し)をやり始めて、まだ数週間しか経っていない。その中で、どれくらいプレーできるのか楽しみだし、結果につながらなくても新しい課題が見えると思うので、楽しみな一週間になる」と語った松山。「それがうまくいけばチャンスは高くなるし、悪ければ予選ギリギリというところ」。
松山の今年最初で最後の国内戦は、オーガスタへとつながっていく。その姿を目撃し、あと押しできるのは、宮崎を訪れるファンたちだ。「まだ会っていないから分からないけど、あすのスタートホールで沢山の方が待っていてくれたら嬉しい」とは、松山からファンたちへのメッセージだ。(宮崎県宮崎市/今岡涼太)