2017年 日本オープン

メジャーで首位タイ発進 浅地洋佑を支える永久シード選手

2017/10/13 07:15
小平智と並びトップタイでスタートした浅地洋佑

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 初日(12日)◇岐阜関カントリー倶楽部 東コース(岐阜)◇7180yd(パー70)

2大会ぶりのナショナルオープン制覇に向け首位発進を決めた小平智に、24歳のノーシード選手が並んだ。全体最後の組でプレーした浅地洋佑は1イーグル、4バーディの「64」で回り、6アンダーのトップタイ。国内メジャー大会を引っ張る存在となった。

前半アウトを2バーディとして折り返すと、この日唯一ともいえるピンチを冷静さでカバーした。平均スコア「4.658」と最難関になった10番パー4で、ティショットを右ラフに入れた。すぐにフェアウェイへのレイアップを決断。同組で回っていたセン世昌(台湾)が、ラフからの脱出に苦労して8番からボギー、ダブルボギーとしていたことも頭に入れて判断し、3オン1パットのパーを拾った。

13番から2連続バーディを奪い、15番(パー5)では残り245ydから5Wで放った第2打がピンそば50cmにピタリ。「あれはマグレです。乗ればいいと思っていた。ラッキーイーグルです」と謙虚に“ご褒美”を喜んだ。

2012年に高卒ルーキーとして、鳴り物入りで飛び込んだプロの世界。2年目以降はフルシードを手にできていないが、永久シード選手からの日々のサポートが支えだ。「晋呉さんがいなかったら、僕は今ここにいません」。2014年の年明け、過去に練習ラウンドをともにした片山晋呉から、マネージャーを通じてオフの宮崎合宿の参加を勧められてから、親交を深めてきた。

9月の「フジサンケイクラシック」の決勝ラウンドでは同組でプレーし、その後「パッティングのタイミングがバラバラだ」「ショットはグリップが普段と違う」と指摘された。アドバイスの効果は目覚ましく、ショット前のルーティンを見直すと「きっかけをつかんで、ようやくそれが実戦でできるようになった」という。直近2試合でトップ15に入り、賞金ランキングは77位に浮上している。

44歳の偉大な“師匠”には「1Wの飛距離でまだ負けるんですよ…それが悔しくて」と、あらゆる面でまだかなわない。度重なる苦い経験が、まずは低姿勢を取らせる。「とりあえずこれで予選落ちは大丈夫だと思うんで…」。2日目以降も、ただひたすら目の前のプレーに集中したい。(岐阜県関市/桂川洋一)

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