「気合いがカラ回り」高山忠洋は6打の貯金を1日で浪費
2017/09/23 19:41
◇国内男子◇アジアパシフィック ダイヤモンドカップ 3日目(23日)◇カレドニアン・ゴルフクラブ (千葉)◇7100yd(パー71)
6打のリードが1日にして消えた。独走首位からスタートした高山忠洋は後半13番から4ボギーをたたくなど3バーディ、5ボギーの「73」と崩れ、通算12アンダーでホールアウト。首位は保ったが、同組のプーム・サクサンシン(タイ)に並ばれた。「主導権は僕にあったけど、ショットが良くないところで最後にボロが出た」と自ら接戦を招き、4打差に5人が並ぶ最終日に臨む。
午前中に吹いた冷たい北風と霧雨が、快走を続けてきた高山のショットの感覚を鈍らせた。「気温が低くて体が言うことを聞かず、振りにいくと右にしか行かなかった」と苦しんだ。前半9ホールはイーブンパーにとどまり、後続との差は少しずつ縮まった。
10番からの連続バーディで息を吹き返したかに見えたが、午後になって回復した天候とは対照的に高山のプレーは乱れていく。「暖かくなって体が動き始めたら、気合いがカラ回りした」と振り返る13番では、フェアウェイから110ydの2打目がグリーンをオーバー。寄せきれずにボギーとすると、14番では3パット、15番ではグリーンを外して3連続で落とし、流れを呼び戻せないまま18ホールを終えた。
「行けるところまで行きたかったけど、もう並ばれましたしね。タイの選手(サクサンシン)とはきょう(同組で)やれたので、相手を知ることもできた。修正して頑張ります」と、気持ちの切り替えに努めた。「精神力や技術力など、すべてが試されるコース」と話すツアー5勝の39歳には、追いかける若手をしのぐ豊富な経験値がある。(千葉県横芝光町/塚田達也)