2017年 ISPSハンダマッチプレー

スパイクマークにも感謝 片山晋呉、27ホール翌日は14ホールで4強入り

2017/09/08 15:59
準々決勝は4ホール残して勝利。片山晋呉は塚田陽亮を破った

◇国内男子◇ISPSハンダマッチプレー選手権 3回戦~決勝 3日目(8日)◇浜野ゴルフクラブ(千葉)◇7217yd(パー72)

片山晋呉がベスト4にコマを進めた。4回戦で27ホールを戦い抜いた翌日の準々決勝は、塚田陽亮を6&4で撃破。疲労感を引きずりながら、4ホールを残しての白星に安堵した。

前半8番までに2UPとリードした片山は、折り返し直後に流れを一気に引き寄せた。10番(パー5)、塚田が第2打でグリーン手前の花道まで運んだのに対し、片山は3打目で右ラフからバンカー越えのアプローチを強いられた。「ピンまで31yd、エッジまでは28、29ydくらい」というショートサイドのカップに対し、ウェッジでふわりと上げてOKバーディ。塚田がパー止まりだったこのホールから3連続で奪って勝負を決めた。

11番(パー3)では12mのフックラインを沈めてバーディ。カップの手前でスパイクマークらしき凹みにボールが当たり「そこからボールが加速して入ってくれた」と満面の笑み。「きのうあれだけ頑張ったから、(神様が)早く終わらせてくれたのかなあ」と幸運に感謝した。

腰などに慢性的な痛みを抱える片山だが、今年はここまでスタート前にはマッサージを行ってこなかった。それがソン・ヨンハン(韓国)とのエキストラ9ホールに及ぶ激闘から一夜明けたこの日は、トレーナーを呼ばざるを得なかった。だからホールアウト後のコンディションも「寝ろと言われたら、ここで寝られる」と苦笑いするほどだ。

「マッチプレーは毎試合、常に優勝争いをやっている感覚。選手のレベルを上げるのには非常に良い。“あの感じ”と一緒なんだ。勝負にこだわるというか…。それを若い選手にも経験してもらえるのがありがたい」と話すのが、通算30勝の永久シード選手だから現実味がある。「経験と歳は僕が一番とっている。それを良い方向にいかせたい」。今季初勝利まで、あと2つだ。(千葉県市原市/桂川洋一)

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