「今年、結果が出なければクラブを置く」ジャンボ尾崎70歳の決意
国内ツアー通算94勝のジャンボこと尾崎将司が24日、70歳の誕生日を迎え、千葉市内の練習場で「今年は結果が出なければ、皆さんとお別れする。クラブを置きますよ」と、2017年にかける決意を語った。昨季は12試合に出場し、予選通過はゼロ。9試合で棄権する厳しいシーズンを送った。
腰痛のため2日目で棄権し、自身にとっての2016年最終戦となった「ダンロップフェニックス」で「重大な局面を迎えている。オフにゆっくり考える」とコースをあとにし、決断が注目を集めていた。その後は昨年12月から、「この2年間の体の故障は、自分自身としてもとてもつまらないことだった。まずは、体がちゃんとしないと前向きな気持ちが出てこない」と、新たな治療法を実施しているという。
「背筋が伸びるイスを使っている」と日常生活でも体の改善に努め、トレーニングにも励んでおり、「人と顔を合わせたくもなかった11月に比べたらすごくいい状態だ。今の感触は非常にいい」と、重大な局面に直面したと感じていた昨年末より表情に暗さはなかった。
2017年を迎えるにあたって「昨季の醜態は、俺としても二度とやりたくないこと」と心に整理をつけた。「ラストステージ、シニアに出ることもない」と話し、昨季と同様の結果となった場合、現役生活に潔く区切りを付ける決断を下した。
そして「クラブを置く」判断として、「自分の基準としては、昨年のように1.5ラウンドで棄権をしないことだ。そして4日間やりたい」と、大会の“完走”を一つのラインとして明かした。「そのために、今は下半身を中心に鍛え、持久力もつけている。今、ゴルフに対する明るさはある」とも話した。
「70歳? ん~、自分の中では特に(感慨は)ない。大切なことはゴルフに対して前向きな気持ちがあるかどうかだ」
すでに決意のシーズンへ向け、「ここ最近、オフでは体のことばかりを考えていた。ただ“振る力”はトレーニングでは得られない。だから振っているんだ」と課題にフォーカスしている。1155グラムのマスコットクラブでソフトボールやゴルフボールを打ち続け、晴れやかな表情で戦う準備を進めている。(千葉県千葉市/井上兼行)