2016年 日本オープン

初のドリームステージ出身 勘違いの16歳が掴んだ本物のドリーム

2016/10/12 18:45
世界屈指のトッププロ2人とアマチュア2人で練習ラウンド。写真右端でラフを歩いているのが中島啓太

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 事前情報(12日)◇狭山ゴルフ・クラブ(埼玉)◇7208yd(パー70)

一般アマチュアにも門戸を広げる目的で導入された予選会「ドリームステージ」から、2年目で初めて本戦出場者が出る。2000年生まれの16歳・中島啓太(代々木高1年)がその人。今大会初出場のアマチュアは12日、松山英樹アダム・スコット(オーストラリア)と同組で練習ラウンドを9ホールともにした。

日本が誇るスター選手、2013年「マスターズ」王者とともにティグラウンドに立つ。まだ練習日だというのに、取り囲んだギャラリーは過去5度のプロツアー出場で経験した人数と比較にならない人だかりとなった。同組で回れることを聞いたのは昨夜。用具を使う「タイトリスト」の担当者が契約プロのスコットに話して実現した。

「すごく緊張していました」とガクガクしながら放った朝一番のティショットは、フェアウェイを捉え、1番をバーディとした。だが「去年までロープの外で見ていた存在ですよ」と緊張が収まるはずがない。2番グリーンでは松山から肩をポンと叩かれ「緊張しているのか?」と気遣ってもらった。

世界屈指の両選手に度肝を抜かれたのは飛距離。「ドライバーが芯をくった」と自賛する3番でのティショットは280ydほど飛んだ。だが、憧れの2人は自分よりも前にいた。「僕の20yd先に松山さん、さらに10ydほど先にスコット」と驚愕した。さらに松山からは「いろいろな選手のプレーを見たほうがいいよ」とアドバイスをもらった。

「ドリームステージ」から本戦出場の中島啓太。この強運は本戦でも発揮されるか

まさしく夢のような時間を過ごした中島だが、実はこの舞台につながったドリームステージへの出場は、勘違いによるミス(?)だったという。

「僕のハンデだったら『ドリームステージ』に出る必要はなかった。知らなくて…」

本人が苦笑いで明かした背景を説明すると、日本ゴルフ協会(JGA)が昨年スタートした「ドリームステージ」は、通過後に「地区予選会」→「最終予選会」と続き、ようやく「本戦」にたどりつく険しき“登竜門”。「ハンデ5」の中島は、それだけで「地区予選会」からの出場が可能だった。

JGA主催の「日本女子オープン」、「日本シニアオープン」でも、同じ取組が行われているが、本戦出場権を獲得できたのはまだ中島1人だけだ。勘違いではあったが、この強運は“持ってる”証なのかもしれない。(埼玉県入間市/林洋平)

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