2016年 RIZAP KBCオーガスタ

単独首位で週末へ 石川遼のスイング改造はいかに?

2016/08/26 19:18
かつての力強いスイングを取り戻しつつある石川遼。単独首位で決勝ラウンドへ折り返した

午後から強まった風により後半組が伸び悩む中でも、石川遼の勢いは止まらなかった。午後0時10分に「RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント」2日目を首位タイからスタートした石川遼は、5バーディ1ボギーの「68」でプレー。混戦から1打抜け出す通算10アンダーとし、単独首位で決勝ラウンドへ折り返した。

玄界灘から吹き付けた最大風速6m/s超の海風。「思い切りが悪いショットがなかった分、メンタルが揺るぐこともなかった」と石川は冷静に対処してホールを重ねた。「風のミスジャッジがなければ、こういう位置でプレーできる。いまの自分の状態だと思います」と、復帰2戦目への手ごたえはラウンドを重ねるごとに増している。

腰痛からの復帰戦となった7月初めの「日本プロ選手権」では、腰の捻転を控えた新スイングへの改造を模索していたが、その後症状が再発しなかったこともあり、練習の方向を転換した。「より捻転を使って、速い回転で打てるようになっている。そこが大きい」と話す現在のスイングは、本来の石川遼と大きな差がないイメージだ。

2月に米国ツアーを離脱して以降、筋力トレーニングを見つめ直すことから復帰へのルートを探り始めた。「体幹や背筋、前腕、上腕、腰もそう。体幹だけではなく、全ての筋肉が強くないといけない。ようやく筋肉が強くなってきたことで、体の回転だけで打てるようになってきた」。

現在の体重は7週前の「日本プロ」から3キロ増の72キロにアップ。「日本プロとは違うスイングになってきた」。文字にすると素っ気ないが、その声は、戦えるスイングを取り戻しつつある喜びを伴っている。

石川が初日から2日間首位をキープしたのは、2009年の「サン・クロレラ クラシック」(北海道・小樽CC)以来2回目のこと。この時は、4日間首位を守り切り、完全優勝を果たしている。(福岡県糸島市/塚田達也)

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