2016年 ミズノオープン

故障からの復活 平塚哲二が「全英」より優先するもの

2016/05/28 19:53
「67」とした平塚哲二が12位に浮上。上位4枠の「全英」争いに望みをつないだ

ビッグスコアが続出したムービングデーに、44歳のベテランも気を吐いた。国内男子ツアー「~全英への道~ミズノオープン」3日目を32位から出た平塚哲二が、7バーディ、2ボギー「67」でプレー。通算5アンダーの12位タイに浮上し、今大会の上位4人に付与される7月「全英オープン」出場権争いに名乗りを挙げた。

1番をグリーン左エッジからのチップインバーディで飛び出すと、続く2番(パー5)、さらに5番、6番とバーディを重ね、午前のリーダーボードを駆け上がる。10番、13番ではいずれもラフから“OK”につけるスーパーショットを連発し、バーディ量産へつなげた。

「たまたまですよ」と何回も繰り返すのは、「まだ試合慣れしていないし、変なところでプレッシャーを感じてしまう」という不安があるから。2014年から左ひじの故障で1年間ツアーを離脱し、特別保障制度(公傷)により復帰したのが昨年9月のこと。同年は規定によるシード復帰の条件をクリアできず、今季は「早く試合に出たかったから」と、キャリアで1度だけ適用できる『生涯獲得賞金ランキング25位以内』の資格でシーズンを戦っている。

復活を期すシーズンは1月のアジアシリーズから全7試合に出場し、予選通過は4試合、最高位は「パナソニックオープン」の28位タイ。左ひじは「もう大丈夫」と昨年2月に受けた手術後の経過は良好で、「手術してからの方が飛んでいる」と復調をアピールする。

目下の目標は、成績よりも「すぐに力が入ってしまうので、バランス良く、リズム良く振ること」だという。「全英」出場となれば、2004年大会(36位タイ)以来となるロイヤルトゥルーン再訪となるが、「まだ早いかなあと。いまは全英よりも、1日を通して安定したゴルフが出来ることが大事ですから」。足早にドライビングレンジへ向かい、一定のリズムを刻む電子音を耳にしながらのショット練習に勤しんだ。(岡山県笠岡市/塚田達也)

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