鳥肌立った矢野東 生涯初アルバトロスで「あしたワンチャンス」
ミャンマーのロイヤルミンガラドンゴルフ&カントリークラブで開催中の「レオパレス21ミャンマーオープン」3日目。矢野東がアルバトロスを達成した。後半14番(パー5)で、ラフから残り194ydの2打目を7Iで決めた。10アンダー5位からのスタートで「66」。通算16アンダーの2位タイに順位を上げて最終日を迎える。
バーディ合戦の優勝争いから脱落しかけたところだった。ショットがまとまらず、前半アウトで1バーディ、1ボギー。12番で3mのバーディチャンスを生かしたあと、巻き返しにかけた終盤戦。ティショットを右ラフに入れた14番で、フォローの風を受けた矢野の第2打は、カップに消えた。
わずかなギャラリーが仰天する様子で分かったアルバトロス。打った本人も思わず「生まれて初めてだよ!」と声を上げた。「200yd近いショット。グリーンに乗れば100点という感じで打った。鳥肌が立ちました。一生に一度出るか出ないかだと思っていたので、ちょっとビックリです」。プロ生活だけでも16年あまりのゴルフ人生。38歳にしての初体験に、驚きを隠さなかった。
日本ツアーでのアルバトロスは、2015年「ミュゼプラチナムオープンゴルフトーナメント」第2ラウンドの12番ホールで達成したマイケル・ヘンドリー以来。日本人選手では14年「日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills」第3ラウンドの6番で決めた岩田寛以来となった。記録の残る1985年以降で、史上31人目(35回目)。
3日目を終えて単独首位のショーン・ノリス(南アフリカ)が独走。差は7ストロークあるが「このコースはショット、パットがかみ合えば(1日)10アンダーくらい出る人もいる。あしたそれが出れば優勝のチャンスがある位置に残れた」。
アルバトロス達成の祝杯は?「(一緒に行動している)平塚哲二さんとは、確実にあげるでしょう」と笑いつつも「あしたにワンチャンス出た」と、気持ちは緩めなかった。(ミャンマー・ヤンゴン/桂川洋一)