もうポッコリおなかじゃない! 47歳の谷口徹は8位発進
時ならぬ肉体改造ブームが訪れている国内男子ツアー。通算19勝のベテラン谷口徹が「マイナビABCチャンピオンシップ」の初日、首位と3打差の2アンダー8位とし、健在ぶりをアピールする好発進を決めた。
節目の20勝目を前に、2013年シーズンから長く足踏みが続いている谷口は、今年から本格的な筋力トレーニングを開始。このオフは、大阪府にある自宅からわざわざ東京にあるスポーツジムまで通い詰め、国内ツアーで中年プロ肉体改造ブームの先駆けとなった。シーズン中も、日曜と月曜は自宅近くのジムで「ストレッチも入れて2時間くらい」という下半身中心のメニューをこなし、トレーニングに力を注ぎ続けている。
何よりも違いを実感しているのは、「昨年よりも伸びた」という飛距離だ。この日の6番では、推定297ydのビッグドライブを披露。「ロングホールも、前より楽しくなってきた」と、その成果に満足げ。あとは成績に結びつけるだけだ。
パワーアップだけではなく、思わぬ副産物にも谷口の目尻は下がる。以前はポッコリと出ていたおなかの膨らみが減り、体つきが目に見えて絞られてきたのだ。「ベルト(の穴)が1つ半くらい細くなった」と、47歳の谷口は腹ではなく、厚みを増した胸を張った。
ただ、10歳になる長女には“パパ、おなかが出ているからライザップに行けば?”と、国内男子でトーナメントもスポンサードしたプライベートジムを勧められたという。もちろん、一家の長たる谷口は娘を諭すようにこう言い返した。
「これは、ぜんぶ筋肉じゃ」。
「20年前にこれらのトレーニングがあったら、人生が変わっていたと思うけどなあ。これから、取り戻すつもりで頑張ります」。愛娘も行く末を見守る肉体改造は、谷口をかきたてるモチベーションの1つとなっている。(兵庫県加東市/塚田達也)