水害チャリティ呼びかけの池田勇太が9位発進
国内男子ツアーとアジアンツアーの共同主管競技「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」が24日(木)開幕。池田勇太が4バーディ、2ボギーの「68」で回り、2アンダーの9位タイで滑り出した。
「あまり得意な意識はなかった」という大利根カントリークラブ 西コース。池田がそう感じるのはティショットに打ちにくさがひとつの要因だが、この日は午前中の高速グリーンが好都合だった。
1つスコアを落として迎えた前半17番、奥から10mのスライスラインに乗せて最初のバーディを奪取。「オレの場合はグリーンが遅くなった方が読みにくい。(大きめに)打たなきゃいけないからね」。後半アウトで2つスコアを伸ばし、今季2勝目に向けて上々の滑り出し。あすは雨予報が出ており「(グリーンを硬くする)ローラーをガンガンかけてもらいたい!」と、周囲を笑わせた。
2週間前、東日本を襲った集中豪雨により鬼怒川が決壊。会場がある茨城県坂東市の隣、常総市は深刻な水害を受けた地域だ。会場には義援金の募金箱を設置。急きょチャリティサイン会を実施するなど、選手会が協力して支援を呼びかけている。
「やっぱり男子プロらしく力強い、迫力のあるプレーや技術を見せたい」と、プロとしての本分をアピールする一方で、池田は選手会長として、今大会の獲得賞金の10%をチャリティに回すよう出場選手にお願いもした。アジアンツアーの出場権で今大会に参戦している外国人選手も含め、現在のところ約半数から賛同を受けている。
「(水害から大会開催まで)時間がなかった。大会をやると決まった以上は、何かの形でやれることをやらないと。もちろん選手それぞれの立場があるので、任意ではあるが、我々の気持ちとしてお金を集めるだけでも協力したかった」。コース内外での奮闘は相変わらずだ。(茨城県坂東市/桂川洋一)