国内男子ツアー

不評大歓迎!? 来年の「日本プロ」はバンカーが全英仕様に

2015/09/01 07:51
倉本昌弘会長はセントアンドリュースから取り寄せたというレーキを披露した

2016年の国内男子メジャー「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」は来年7月7日(木)から10日(日)までの4日間、北海道クラシックゴルフクラブで開催される。主催する日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長は31日、会場となる開催コースで会見し、メジャーとしての新たな取り組みを明らかにした。

倉本会長が不敵な笑みとともに発表したのは、今年「全英オープン」が行われたセントアンドリュースから取り寄せたというバンカーレーキ(フォーク形状をしたバンカーをならす道具)の使用と、“バンカーならし係”(「全英-」ではグリーンキーピングスタッフと呼ばれている)の導入だ。

戦いの舞台となる北海道クラシックゴルフクラブジャック・ニクラスの設計で、1991年に開場した。コースは戦略的に配された池とバンカーが特徴的だが、新たな“罠”を加えることでニクラスの意志を尊重し、よりグリーン周りの難度を高めることが目的。

波形のレーキ跡(写真左)とレーキの上側でならした跡(同右)

「クラブの進化、選手の技術力向上で、ラフからのアプローチよりもバンカーに逃げる攻め方が増えている」。そこでフラットにならされたバンカーよりも、波形の溝にボールが止まれば、形状上、ボール後方は砂が盛り上がるため、脱出を困難にし、選手たちを翻弄させるという目論みだ。

「帯同キャディや、選手に(バンカーならし)を任せるとレーキの反対側(上側)を使用し、フラットにならす。それではハザードにならない」。そこで考えついたのは、各組に1人、バンカーをならす係としてボランティアスタッフを配置させること。日本初の試みだ。スタッフには、ピン方向に向かって垂直に波形を作る――“バンカーならし研修”までが用意される。

導入する「バンカーならし係」のイメージで、倉本会長は自らレーキを使ってみせた

倉本会長は「選手から“不評”だったら、ぜひ次もやりたい」とニヤリ。自身は世界を転戦し、世界水準でのコースセッティングを以前より望んできた。「海外では当たり前」のレベルで争い、日本タイトルに相応しい王者を誕生させたいという意向もある。

ボランティアスタッフは一般公募で、来年1月からPGAの公式サイトで告知を開始、募集は2月を予定している。