ショット復調で心身躍動(^o^) 松山英樹「明日からも楽しくできる」
国内男子ツアー「ダンロップ・スリクソン福島オープン」2日目を34位から出た松山英樹が、5バーディ、ノーボギー「67」として通算7アンダーの23位に浮上。「ピンチらしいピンチもなかった」とショットの復調を好スコアにつなげ、さらなるチャージの予感を漂わせながら首位と4打差で決勝ラウンドに突入する。
8カ月ぶりの国内参戦。2アンダーで終えた初日は、海外に比べて軟らかいフェアウェイや芝質の違うラフの対応に手間取り、6ホールでグリーンを外したが、この日は「だいぶ慣れてきて、ショットが良くなった」と多くのチャンスを演出。グリーンを外したのは、カラーにこぼしたわずか2ホールのみという安定ぶりだった。
猛チャージとまではいかなかったのはグリーン上。5バーディのうち4つは3m以内を決めたもので、それと同じぐらい何度もめぐって来た4~5mのチャンスはことごとくカップを逸れた。「惜しいパットも多かったし、悪いストロークではなかった」と好感触を手に残しながらも、外れたボールを苦笑いで見つめるホールが続いた。
そんなフラストレーションも、後半16番、この日4つ目のバーディで吹き飛んだ。右サイドの深いラフから打った2打目は、奥に切られたカップから1段下の手前12mに乗せるのがせいいっぱい。「ラインも見えていたし、良いストロークで打てた」という一打はフックラインを辿ってカップに沈み、右拳を力強く握りしめた。「あれで全部チャラになった感じ」と、キャディと笑顔でグータッチを交わした。
「今日みたいなプレーができれば明日からも楽しくできると思う。明日も伸ばして優勝争い出来るように頑張りたい」。
2日間を終えて印象的なのは、東北の大観衆が見守る松山の表情に楽しさがにじみ出ているように映ることだ。あと一転がりでチャンスを外しても、ミスショットでフィニッシュが崩れても、どこか米国ツアー転戦時のそれとは違う柔和さがうかがえる。ギャラリーの歓声に応える表情も、また然りだ。
ちなみに、この日は3050人のギャラリーが来場。前年と比べて1285人増、2日目としては今季2番目の動員数(1位:中日クラウンズ/5302人)だった。(福島県西郷村/塚田達也)