現役最長20年連続の賞金シードを狙う手嶋多一の“練習の成果”
2015/05/02 19:01
愛知県の名古屋ゴルフ倶楽部 和合コースで開催中の国内男子ツアー「中日クラウンズ」3日目。2位から出た手嶋多一は2バーディ、3ボギー「71」(パー70)で通算5アンダーの3位タイに後退したが、首位とは2打差で持ちこたえた。
自称“日本一練習しないプロ”の鍛錬の成果が出たのは後半12番だった。ティショットを左に曲げた直後の2打目、木の根元から右打ちではスタンスが取れず、選んだのは左打ち。ロフト54度のウェッジでボールをクリーンヒットし、右ラフまで運んだ。続く3打目をピン奥3mにつけ、パーパットを沈めて満面の笑み。
「実は得意なの。ほんとはもっと飛ぶんだけど。左でたまに練習してるからね。年間5回くらいは、ああやって左で打つことがある」
17番(パー3)、18番はショートゲームが振るわず連続ボギーとしたが「耐えて、耐えて、本当に疲れる。あしたは前半ひとつでもへこませて(アンダーパーとして)、後半に難しいところを耐えられれば」と、大きく息をついた。
昨年国内メジャーの「日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯」を制して5年シードを獲得したが、目標は賞金シード獲得にある。現役最長の19年連続でそれを確保しているのが、この46歳だ。
日本ツアーはアジアで行われる賞金加算対象の試合が増えており、6月以降は、体力と相談しながらのスケジュール管理も強いられる。シーズン序盤戦で、通算8勝目へ踏みとどまったムービングデーの意味は大きい。(愛知県東郷町/桂川洋一)