山下和宏“9度目の正直”なるか?
2015/04/18 19:38
国内男子ツアーの今季開幕戦「東建ホームメイトカップ」の3日目、9位からスタートした山下和宏が後半12番からの4連続を含む7バーディ、2ボギー「66」をマーク。通算9アンダーの2位に浮上し、快晴に恵まれたムービングデーで首位に2打差まで迫った。
プロ転向から18年目を迎えた山下のキャリアは惜敗の連続だ。優勝争いを意味する「最終日最終組」でのプレーは昨年9月「ダイヤモンドカップ」以来、実に9試合目となる。過去8度のチャンスの最終日平均スコアは「72.85」とオーバーパー。1度も60台をマークしておらず、いずれも最終日の伸び悩みが敗因となっていた。
もちろん山下本人がこの事実を誰よりも痛切に把握している。「明日は自分のプレーをして、必ず60台で回りたい。それでダメならしょうがない」と、初優勝への最低ラインに60台という数字を掲げた。
「今までと違い、前向きな気持ちが持てている」と、過去8度の敗戦とは違う手応えがある。「10年くらいになる。これまでは上手くいっても実感がなかった」と課題になっていたパットとアプローチが、今年からタッグを組んだ米澤愛信コーチの指導で改善。とくにパッティングは、クロウグリップで好感触が続いているという。
「苦手だったコースで、これだけできている。まだチャンスはあると思って頑張りたい」。悲願の瞬間に向けて、再び準備は整った。(三重県桑名市/塚田達也)