横綱ゴルフ!片山晋呉が若手を蹴散らし通算28勝目
2014/11/30 17:07
国内男子ツアー「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」の最終日、首位と1打差の4位タイで出た片山晋呉が、後半に4連続バーディを奪うなどスコアを7つ伸ばして通算17アンダーとし、逆転で今季初優勝、ツアー通算28勝目を飾った。
2日目に大会コースレコードに並ぶ「64」をマークした片山は、3日目はスコアを伸ばせず首位の座を奪われた。しかし、ラウンド後に小平智ら若手3人が最終組で、片山はその1つ前の組だと知ると「最高だね!」とニヤリ。逆転優勝へのシナリオは出来上がっていた。
迎えた最終日、序盤は最終組の3選手に片山が加わる4人が火花を散らしたが、後半に入ると12番からの4連続バーディで一気に抜け出した。「12番でティショットがフェアウェイに行ったから、ここから全部ピンを狙って行こうと決めたんです。そしたら連続で獲れたので、一気にたたみかけに行きましたよね。横綱相撲ならぬ横綱ゴルフって感じ」。
作戦が見事に的中しご満悦の片山。「後ろの組には、まる見えだし、まる聞こえだよね」。進行が少し遅れていたこともあり、最終組の3人は次々とバーディパットを沈める片山のプレーを目にし、沸き上がるギャラリーの歓声で追い打ちをかけられ、敗北感を味わうしかなかった。
今季は体中の故障に苦しんだ1年だった。今週は左足かかとの痛みをこらえながらのラウンドだった。「首から始まって、ついに足元に来ちゃったね。このコースはアップダウンがきついから、下り坂は後ろ向きでしか歩けないし」。クラブハウスでは左足を引きずって歩く姿は痛々しいが、優勝後の片山は終始笑顔で帰路についた。(高知県芸西村/本橋英治)