ライバルの前で…賞金ランクトップの小田孔明が痛い予選落ち
痛い取りこぼしだ。静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで開催中の国内男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」2日目。賞金ランクトップの小田孔明が予選落ちを喫した。4オーバー66位から出ると、3バーディ、4ボギー、1ダブルボギーの「75」。カットラインに3打及ばない乱調で通算7オーバーの76位タイで姿を消した。
隣で回っていたのは、賞金レースで2位につける藤田寛之。だがこの2日目を終えて快調に首位争いを演じるベテランの背中は、どんどん小さくなった。前半6番(パー5)でボギーが先行。10番のバーディで取り返したが、続く11番(パー5)ではティショットを左に大きく曲げてトラブル。2打目以降は林からの脱出のため隣の12番ホールも使って、6オン1パットのダブルボギーを叩いた。
攻めるしかなくなった終盤は、それも裏目に出て13番から3連続ボギー。17番(パー3)で10mを沈め、18番(パー5)で2オン2パットの2連続バーディフィニッシュとしたが「意地のバーディ、バーディ…。でも最後はイーグルが欲しかったけど、先に藤田さんに(イーグルパットを)入れられたからなあ」と苦笑いするしかなかった。
ただ、そんなツキにも見放されての“完敗”はむしろ開き直りにもなる。予選落ちは8月末「アールズエバーラスティングKBCオーガスタ」以来10試合ぶり。「まあ、しゃあない。こういう日もあります」と気丈に言った。「藤田さんは改めてパターがうまいなあと思った。調子が悪そうに見えても、グリーンに乗せてきて、パターを入れて…。いい勉強になりました」
残りの3試合はいずれも優勝賞金4000万円のビッグトーナメント。「週末の2日間、ゆっくり休んで、(次週)フェニックスでリベンジしたい。藤田さんに(ランキングで)先に行かれたらまた気も楽になる」。藤田が今週、優勝しない限りはレースの先頭を譲ることはないが、改めて謙虚な気持ちで2012年の賞金王に挑んでいく。(静岡県御殿場市/桂川洋一)