2014年 日本オープンゴルフ選手権競技

ギャラリーは昨年比3倍!スコットが余裕の9位発進

2014/10/16 18:03
7年ぶりの日本参戦。大ギャラリーに迎えられたスコットは2アンダーと上々の滑り出しを見せた

千葉カントリークラブ梅郷コースで開幕した日本ツアーの今季メジャー第3戦「日本オープン選手権競技」。特別承認選手として出場のアダム・スコット(オーストラリア)は4バーディ、2ボギーの「68」(パー70)で回り、2アンダーの9位タイで初日を終えた。

役者の違いを見せつけた。強い西日を背中に浴びたスコットが放ったボールは強烈な弾道を描き、日本のファンの度肝を抜いた。607ヤードの最終18番(パー5)、フェアウェイから残り265ydで手にしたのは2I。分厚いインパクトの音を響かせたショットは花道を辿り、見事2オンに成功した。8mを2パットで沈めて楽々のバーディ。「2アンダーで終われたのは良かった。あしたに向けてもすごく価値がある」。スタイルがいいだけじゃない、ただイケメンなだけじゃない。世界ランク2位の看板は伊達じゃなかった。

今大会は2007年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来7年ぶり、昨年のマスターズ制覇後、初来日となった。前夜は「牛肉を食べたんだ。銘柄はなんだったかな…宮崎牛ではないはずなんだけど…」と和食に舌鼓を打ち、この日はウエア契約を結ぶユニクロ、そして日本をイメージした赤いセーターに身を包んで登場。初日の来場者4587人は昨年の約3倍の数字だった。

米ツアーの2013-14年シーズンの最終戦からは1カ月ぶりの実戦で、自身のスイング状態には納得がいかないながら、しっかりと一桁順位でのスタート。フェアウェイキープはパー3を除く14ホール中6ホールにとどまっても、同組の藤田寛之は「相変わらずスゲエな…と。曲げてもボギーを打たない。リカバリーもうまい。最終ホールのショットは…オーガスタ(で勝つ)ならこうじゃないと」と感嘆した。

欧州からの長旅を終え、予定よりも2日遅れで来日した翌日のラウンドとしては及第点。「きのうはコースにいた時間も長くてすごく疲れていた。だから8時間寝られたけれど…あしたの朝はどうだろうね」と時差調整に不安が残るが「まだ54ホールあるから。問題ない」と、十二分に余裕を感じさせた。(千葉県野田市/桂川洋一)

2014年 日本オープンゴルフ選手権競技