最多アンダー達成のホ・インヘ「ゴルフの記録をすべて塗り替えたい」
通算28アンダーのツアー最多アンダーパー記録を樹立し「TOSHIN GOLF TOURMENT IN Central」を制したホ・インヘ(韓国)は、ゴルフで成し遂げたい野望を問われ「ゴルフにはいろいろな記録がある。その記録を全部塗り替えたい」と言ってのけた。
2009年から参戦する日本ツアーで初めての優勝。3日目を終えた時点で掲げた目標の通算30アンダーは達成できず、「優勝よりも30アンダーを出したいという気持ちの方が強くて、終わってみたら初優勝だったみたいな感じだった」と、ここでも記録への執着を言葉にした。
4日間で重ねたバーディは31個、ボギーはわずか3つだった。ヤーデージブックも持たず、歩測もせず、飄々としてプレーを進めるスタイル。「見ての通り緊張するタイプではない」と語ったが、さすがに最終日最終ホール18番(パー5)のティショットは「OBするんじゃないかとか、(2位の)キム・スンヒョグがイーグルを取るんじゃないかとかいろいろ考え、緊張した」という。
右に飛び出したティショットは傍目には狙いと違ったようにも思えたが、「自分ではうまくいったと思っている。もっと右でもマウンドがあるから大丈夫」。残り200yd(本人談:ヤーデージブックがないのでだいたい)から8Iでの第2打をグリーン奥にこぼすも、アプローチをピンそばにピタリ。ウィニングパットをバーディで締めくくり、トレードマークのアルマーニのサングラスを外して、笑みを浮かべた。
自信の源泉は「まっすぐ遠くに飛ぶ」という1Wだ。「レディースより軽い」(メーカー関係者)という1Wはシャフトの長さを今シーズンから46.25インチに調整。「軽いとスイングスピードが速くなり、遠くに飛ぶという理論でやっている。軽いとボールがあちこちに散る、という点を抑えるようコントロールする練習をして、まっすぐ行くようになった」と説明を加えた。
米国のPGAツアーへの参戦意欲を問われると「PGAに行って優勝すると成功者と言われるが、自分はそう思わない。日本のツアーも韓国のツアーもレベルは高く、今いるこの場所で頑張りたい」ときっぱり。
常にマイペースでキャラクターも際立つ金髪の27歳。「昔は親に勧められ、その後は強制されて続けてきたが、今は職業だと思っている」というゴルフの世界で、記録の更新に挑み続ける。(岐阜県富加町/片川望)