2014年 日本ゴルフツアー選手権 森ビル杯

まさかの2罰打V逸…イ・サンヒ「まったく分からない」と呆然

2014/06/22 20:21
アテストテント内で競技委員から指摘を受けるイ・サンヒ。2罰打が課されるまさかの決着となった

国内男子ツアーの今季メジャー第2戦「日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ Shishido Hills」の最終日は、意外な形で幕を閉じた。1打リードで最終18番を迎えた竹谷佳孝がボギーとし、イ・サンヒ(韓国)と通算17アンダーで並んでホールアウト。2人によるプレーオフかと思われた矢先、イのプレーに対して競技委員から指摘が入った。

問題の場面は11番パー4のグリーン上。イがパーパットを外し、ボールをマークした後、指の裏側部分でボギーパットのライン上のゴミを払うような一連の行為の中で、“グリーンを指で押さえつけている”との電話が、テレビで生放送を見ていた視聴者から大会本部に届いたという。

ホールアウト後、アテストの場で、イ本人とイのマーカーであるジャン・ドンキュ(韓国)、競技委員を含めた数人でモニターを繰り返しチェックし、最終的にゴルフ規則16-1に抵触していると判断。11番は2罰打のペナルティが加わりトリプルボギーとなり、イの最終成績は通算15アンダーの2位で確定となった。

イはアテストテントの中で、競技委員に身振り手振りを交えながら釈明を続けたが、受け入れられなかった。報道陣に対して「正直、今はまったく分からない」とうつむき加減。「ライン上に小石がいくつかあったので、取り払う行為だった。ライン上を触ったり押さえることは、ルール違反だと分かっています」と肩を落とした。

表彰式後には競技委員による会見が行われ、中島和也トーナメントディレクターは「グリーンを押さえつけているように見受けられ、競技委員と検討した結果、彼の行為は明らかな違反であると判断しました」と説明。競技委員と中島氏を含めた8人の、満場一致による裁定だったという。(茨城県笠間市/塚田達也)

【ゴルフ規則】16-1 通則
a.パットの線に触れること
パットの線に触れてはならない。ただし、次のときを除く
(i)ルースインペディメントを取り除くとき。ただし、その際何も押さえつけないこと。

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