石川遼、イーグル締め15位にも「深刻な内容」
冷たい風が吹き抜けた11月のKochi黒潮CC。「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」初日、大会ホストプロの石川遼は、最終9番(パー4)でイーグルを奪ってイーブンパーでフィニッシュ。出遅れの危機に瀕していたが、土壇場で首位と3打差の15位タイに踏みとどまった。
「ちょっと遠くて、(グリーンまで)打ち上げだったので、歓声だけじゃ分からなかった」と、残り158ヤードを9番アイアンで直接沈めたイーグルショットを振り返った石川。「後半、尻すぼみの悪いゴルフだったので、ラッキーです」と笑顔を見せたが、それ以上に「ちょっと深刻」というゴルフの内容が気に掛かっていた。
先週、オーストラリアで出場した「ISPSハンダワールドカップ」は、超高速グリーンだったが、今週は週前半に降った雨の影響でグリーンは所々で重く、「グリーンのタッチが合っていなくて、納得できるラウンドじゃなかった」と調整に苦心した。
10番からスタートしたこの日、折り返した3番までは2バーディ1ボギーの1アンダー。だが、4番で13メートルのファーストパットを2メートルショートして3パットのボギーとし「グリーンに対する不信感が、ロングパットからショートパットに響いてしまった」と、6番、7番も連続ボギーとしてしまう。「先週の延長線上でやると合わない」と分かっていても、上りの重いラインで打ちきれないパットが続いてしまった。
ショットに関しても「体が左に流れ気味で、前傾角度が保てずに引っ張ったり、起き上がったり」と、安定感を欠き、「危機感を持った方がいい内容。なんでこのスコアで上がっているのか分からない」と、石川は表情を引き締めた。成績では大会前に目標としていた“初日30~40位くらいの静かなスタート”をクリアしても、「静かじゃなかった。ドタバタで深刻な内容」と、石川は自らに活を入れるように責め続けた。(高知県芸西村/今岡涼太)