石川遼は後半失速 1打及ばず連覇ならず
静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで開催された国内男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」最終日。石川遼が大会連覇を逃した。首位に5打差の4位タイからスタートし、5バーディ、2ボギーの「69」で回ったが、通算12アンダーは優勝の谷原秀人に1ストローク及ばず2位タイに終わった。
自分のひとつ後ろ、最終組の様子など振り返ることなく、石川は前半から猛然とチャージをかけた。出だしの1番、カラーからのパットを沈めてバーディ発進を決めると、3番、6番と2つのパー5で確実にスコアを伸ばした。「今日は風がよく回っていた。その中で良いショットがたくさんあって、風に惑わされずプレーできたと思う」。後半11番(パー5)で第2打をグリーン手前のエッジまで運んでバーディを奪い、谷原に2打差まで迫って終盤を迎えた。
しかし自ら勢いをそいだのが14番。奥から7メートルのバーディパットを1メートル強オーバーさせると、続くパーパットがカップの右縁に蹴られた。「一番速いラインになると知っていたのに、タッチを合わせることができなかった」と長い時間、天を仰いだ。
17番(パー3)ではティショットをグリーン右に外してまたもボギー。最終18番(パー5)で左ラフから2オンさせたが、6メートルのイーグルパットはカップの左をすり抜けて万事休す。連覇の夢が潰え「非常に悔いが残るラウンド。(通算)16アンダーを目指していたので、目標が達成できなかった」と、腰に手をやって話した。
次週はメルボルンで行われる「ISPSハンダワールドカップ」に、その谷原と日本代表選手として出場する。「1、2フィニッシュができたんで、これ以上ない2人の状態だと思う。頑張って、団体戦でも上位に行きたい」。惜敗の悔しさは世界の強豪相手にぶつける。(静岡県御殿場市/桂川洋一)