首位タイ発進の谷原秀人「女の子みたい」な悩み
2013/11/14 18:13
静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで開催中の国内男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」初日。開幕前から猛烈な寒波に襲われる中、谷原秀人が「66」をマークして、5人が並ぶ6アンダー首位タイグループで初日を終えた。
11番(パー5)、グリーンサイドから直接沈めたバンカーショットが好発進の号砲だった。出だし2ホール目でイーグルを奪った谷原は、その後16番で第2打をピンそば2メートルにつけてバーディ。さらに18番、後半6番と2つのパー5を2オン2パットで攻略した。最終9番では3メートルのチャンスを活かしてバーディフィニッシュ。「調子自体はそんなに悪くない状態が続いている。“流れ”なんだよね」と、浮つくことなくホールアウトした。
それでもティオフ前の内心は、御殿場の冷気を強く警戒し、穏やかでなかった。この日、大会が公式発表した気温は12.1℃だったが、早朝は吐く息も真っ白。ここ数日で一気に冷え込んだツアースケジュールの中、谷原は防寒のため会場に段ボール3箱分のウエアを持ち込んでいた。
「昔から末端冷え症で。女の子みたいでしょ」。広島県育ち、ガッチリ体型。男気溢れるイメージからは、ちょっとかけ離れた告白だが、シューズの中にもカイロを入れてスタートするほど。「手の感覚が出づらいし。これ以上、寒くなるとピンチ」と苦笑いする。
2010年の「VanaH杯KBCオーガスタ」以来となる勝利、節目の通算10勝目が待ち遠しい。次週には日本代表として石川遼と出場する「ISPS HANDAワールドカップ」も控えている。「明日は雨?忙しそうだね。寒さに耐えて頑張ります」と上空の様子を気にしながら意気込んだ。(静岡県御殿場市/桂川洋一)