連覇を狙う石川遼 1年は「長かった」
国内男子ツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」は14日(木)から4日間、静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで開催される。ディフェンディングチャンピオンは石川遼。今季3試合目の日本でのトーナメント参戦となる。
前週の「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦」で約4カ月半ぶりに日本ツアーに出場した石川は、開幕2日前の12日(火)から当地で調整を開始。「家の中から引っ張り出してきた。試合では一回も使ったことが無い」というパターを握り締め、練習ラウンドに勤しんだ。
定番となっているL字マレット型(オデッセイVERSA #9)から、ピン型(同ブラックシリーズix #1)へとチェンジ。「3メートル、5メートルくらいのパットになると、軸がぶれているのではと感じた。スタンスを広く、手の位置を低くして、どっしりと構えたい」と、シャフト長が前モデルよりも2インチ短い33インチのパターで低重心のアドレスを作っている。開幕前日のプロアマ戦ではノーボギーラウンドと好調。「パターが良くなったのか、グリーンに合いすぎているのか…」と上々の出来に笑みが浮かんだ。
涙の復活優勝から1年。主戦場を米国に移して苦しんだ期間を振り返ると「本当にいろんなことを経験した。1年が長く感じた」と言う。
一方で「コースが違って見えるとことがある。もっと傾斜がきついと思っていたところが、そうでもなかったり。思ったよりもバンカーとグリーンエッジの間にスペースがあったホールもあった。そういうところを見落として勝ってきたから、知ることがすべて良いとは限らないけど…」と、タフな米ツアーで戦ってきた成長の片鱗ものぞかせている。
10年、12年に続く御殿場制覇となれば、尾崎将司(1973、92、94年)、中嶋常幸(85、2002、06年)リー・ウェストウッド(96、97、98年)に並ぶ、大会史上最多の3勝目。「明日と明後日、予選ラウンドは静かにプレーしていきたい」。極寒の富士山の麓。週末を熱くする。(静岡県御殿場市/桂川洋一)