5位浮上の藤田寛之 新パターも奏功
2013/11/09 17:05
茨城県の美浦ゴルフ倶楽部で開催中の国内男子ツアー「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP in 霞ヶ浦」3日目。6アンダーの12位タイから出た藤田寛之が4バーディ、1ボギーの「68」をマークし、通算9アンダーとして単独首位の呉阿順(中国)に6打差の5位タイに浮上した。
スタート直前にパッティンググリーンにいた藤田は、ただ一人、レインウェアを着てボールを転がしていた。前日よりも5℃下がった気温に加え、体調も思わしくなかった。
ところがゴルフは「ここ最近では一番“感じ”が出ていた」という。序盤からショットが安定し、5番では12メートル、12番では8メートルのバーディパットを沈めるなどグリーン上でも好プレー。最終18番こそ2メートル弱を外してパーセーブはならなかったが、これがこの日唯一のボギーで「最後はもったいないところもあったけれど、そこまでは良かった」と及第点を付けた。
7月の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」を最後に、4カ月間トップ10入りが無く、調子は低空飛行のままアップダウンを続けている。ショットへの不安が主だったが、今大会ではパターもチェンジ。1年を通じて「状態が悪くなると(ピン型から)マレットにしてみる」というスタイルだが、今週はまさにスコッティ・キャメロンの未発売モデルのマレット型を開幕前日に握ったところだった。
トップとの差は大きく、それ以上にまだ状態に確信を持てないだけに「皆さんの期待は感じるけれど、自分の中のバランスもある。期待に応えつつ、自分をしっかりと保っていたい。まずは一つでも順位を上げたい」と慎重な姿勢は崩さない。最終日は強い風と雨が予想されているが、芯のあるプレーを心掛ける。(茨城県美浦村/桂川洋一)