武藤俊憲、我慢を続けて2位タイをキープ
国内男子ツアー「コカ・コーラ東海クラシック」の予選ラウンドは、多くの選手がスコアメークに苦しみ、通算7オーバーが予選カットラインとなった。初日は風の影響があったという選手も多かったが、2日目はほとんど風もなく、グリーンの硬さこそが選手を苦しめた。
今大会の招待選手で欧州ツアー賞金ランキング10位のピーター・ユーライン(米国)も舌を巻くほどの高速グリーン。2日目を終えて3アンダーの2位タイにつける武藤俊憲は「今年の中では中日クラウンズの和合に次ぐ速さですね」と話す。
3アンダーでスタートした武藤は、1番から3番まで2オンに成功するがチャンスにはつけられずパー。4番でグリーン奥の深いラフから絶妙のアプローチを見せると、5番パー3はグリーン左手前のこれも深いラフから20ヤードをしっかりと寄せてパーセーブを続けた。
続く6番はティショットでフェアウェイのセンターをとらえると、2打目をピン奥20センチにぴたりとつけた。「やっときたよ!」思わず声を出した武藤の表情が、この日初めて緩んだ瞬間だった。
しかしスコアを伸ばしたい7番パー5では、右サイドのラフから5番ウッドで狙った2打目を奥のラフにこぼすミス。「やっちゃったよ、あれはまずいでしょう」と独り言をつぶやく武藤は、奥から下りで速いグリーンに対応できず、2パットでバーディは奪えなかった。なかなか波に乗らせてくれない。そんな展開に終始した。
その後も耐えるゴルフを続けて3アンダーの2位タイをキープした武藤は、クラブハウスに戻って「いじめでしょ。楽しくないし・・・」とつぶやいた。「硬いし、ピン位置も難しいし・・・」
それでも上位を守り抜いたことについては満足感も漂う。「まあ、決勝ラウンドに残ることができたし、ここは好きなコースのひとつだし。戦略性の高いコースでイメージも悪くない。自分に合っていると思い込んでやるだけですね」。
初日の好成績に繋がったドライバーショットも、まずまず安定感を維持。アイアンの距離感も良くなってきただけに、3日目も耐えるゴルフを続けることができれば、順位は1つ上がはずだ。(愛知県みよし市/本橋英治)