メジャー王者がジワリ浮上 Y.E.ヤン
2013/09/28 19:12
大阪府の茨木カンツリー倶楽部で開催中の「アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン」3日目。韓国のY.E.ヤンが「69」をマークし、最終日を前に、首位に2打差の2位タイと絶好の位置を陣取った。
初日を終えて14位タイ、予選ラウンドは10位タイで通過。ヤンは静かに、淡々と順位を上げてきた。ムービングデーは前半からボギーが先行し、スコアを伸ばしきれない展開。しかし、最終18番(パー5)。2オン成功から、5メートル弱のイーグルパットを沈めて、鮮やかに最終日最終組でのプレーを決めた。
「18番だけが良いプレーだったけど、いい気分。すごい風が吹いていたにもかかわらず、同じスイングを続けられた」。
2009年「全米プロゴルフ選手権」でタイガー・ウッズとの争いを制し、アジアに初のメジャータイトルをもたらしたヤン。推薦で出場した今大会、日本でのプレーは2008年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」以来5年ぶりのことだ。
今シーズンは主戦場の米ツアーで25位以内に入った試合もわずか2回、フェデックスカップポイントランキングも172位と低迷した。しかしこの日、同組でプレーした貞方章男は思わず感嘆の声を上げた。「ドライバー、グリーン周りのテクニックなんかも、さすがといった感じ。18番のセカンドもカット気味に打ったり、ドライバーも風に応じて高さを打ち分けていた。初めて一緒に回らせてもらったけれど、学ぶものは多かった」
初日の片山晋呉の独走から、一転して混戦となった秋口の一戦。日本、韓国、オーストラリアにタイ…国際色豊かなリーダーボードとなったが、彼が実績ナンバーワンであることだけは、間違いない。(大阪府茨木市/桂川洋一)