トーナメント解説 杉澤伸章の目/インドネシアPGA選手権 最終日
国内男子ツアーのアジアシリーズ第2戦の「インドネシアPGA選手権」の最終日は、雷雲の接近で最終組が17番プレー終了後、15時15分に中断。日没が迫る17時50分に再開され、単独首位で18番に入った韓国のチェ・ホソンがバーディを奪い、2位に2打差の通算19アンダーで勝利。通算15アンダーの単独首位で最終日を迎えた横尾要は、通算17アンダー2位タイで終了。4日間に渡り、ゴルフネットワークの生中継で解説を務めたプロキャディの杉澤伸章氏が試合を振り返る。
■ 杉澤伸章
「ゴルフは自然との戦いですから、雷雲での中断は避けられません。それにしても、最終組があと1ホールという状況でしたから、選手たちは早くプレー再開を望んでいたと思います。これが、1組ではなく2、3組残っていたら、この日のプレーは諦めて明日再開という措置になっていたかもしれませんね。
試合4日間を振り返ると、凄く良い試合だったと思います。JGTOとワンアジアとが互いに良いところを出して、選手も期待通りにスコアを伸ばし合う。ラフを短めに刈って、ピンポジションも攻めやすい位置に切ると行った戦略は、ギャラリーにとってもエキサイティングな展開になりました。
日本だとスコアの伸ばし合いになる試合は年間1つか2つしかありませんが、今回のように設定として伸ばさないと上位に入れないという意識の中で戦うことは、日本の選手には慣れていないことですが、今回のような経験は今後に生きて来ると思います。
武藤俊憲プロとは電話でお話することが出来ましたが、武藤プロは18番でのセカンドショットを悔やんでいました。攻めるしかないという状況で、フェアウェイからピッチングウェッジを持ったのにピンを攻めきれなかったことを。日本での戦いだと、ミスをしてうなだれる選手たちの姿を見ることがありますが、今週は決められなくて悔しいという前向きな姿勢が多かったと思います。
3週間後には日本での開幕戦を迎えますが、今回のアジアシリーズで戦った選手たちは、実践モードの戦いをこなしている分、出場出来なかった選手と比べたら仕上がり具合が格段に違うと思います。残念ながら、今週も日本勢の優勝とはなりませんでしたが、今季の男子ツアーはレベルアップした選手たちが多いに盛り上げてくれるはずです。
【テレビ放送予定】
CS放送ゴルフネットワークでインドネシアPGAチャンピオンシップ最終日【優勝シーンを含む完全版】の模様を4月1日(月)16:00-19:00で放送。