暫定首位の諸藤将次は“飛距離”を活かせるか
山梨県の富士桜カントリー倶楽部で行われている国内男子ツアー第13戦「フジサンケイクラシック」は、開幕前からの大雨とコースコンディション不良の影響で中断と順延が相次ぎ、3日(土)に第1ラウンドを完了。大会側は競技成立となる36ホールでの決着を決定した。同日夕には最終ラウンドとなる第2ラウンドを開始したが日没サスペンデッドにとなる中、4アンダーの暫定首位にはツアー屈指の飛ばし屋、諸藤将次が立った。
若き大砲に、初優勝の大きなチャンスが訪れた。前日2日(金)までの第1ラウンドで、インの9ホールを消化していた諸藤は、この日は後半アウトをプレー。持ち前の豪快なショットが富士桜CCを圧倒した。570ヤードの3番パー5ではドライバーでのティショットをフェアウェイに運び、残り270ヤードを3番ウッドで2オンに成功して7メートルを沈めてイーグルを奪取。
さらに6番パー5では540ヤードを「ちょうどスプーン、スプーンの距離だと思って…」と狙い通り270ヤードずつ打って、またも2オン。今度はピン左3メートルを決めて2つ目のイーグルを奪い、4ストローク伸ばしてトップに躍り出た。
大雨をいっぱいに含んだ芝の影響でショットにランが出ず、多くの選手が普段以上の距離を感じている今大会。だからこそ、180センチ、65キロと細身の体、そしてその童顔からは想像できない?ビッグキャリーが活きる。ドライバーショットはもちろん平均300ヤード超。3番ウッドの想定飛距離は無風状態で「ティアップをした時は280ヤード、(力を入れて)振ると290ヤードくらい」と言うから、他選手がうらやむのもうなずける。
変則日程による36ホールでの短期決戦は、経験で劣る26歳を後押しする可能性も。「こんな経験は無い。雨が降っているので、自分のゴルフに徹する部分があるので、その辺は集中しやすいかなと思う」と無欲で頂点まで辿り着けるか。(山梨県富士河口湖町/桂川洋一)